思い返してみれば何も買ってなかった2023

早速だがタイトル詐欺をしてしまったことに謝らせていただきたい。

何も買っていないはずはないのである。

正しくは「特筆すべきものを買っていない」と言うべきだろう。そう、少なくとも万を超えるものは買っていない。では逆に「特筆すべきもの」ではないなら何を買ったのか、それはズバリ漫画の単行本だ。

むしろ単行本以外買っていないのでは?と言うレベルである。ではなぜそこまで物を買わないのかと言えば、「よくよく考えてみれば要らない。」というマインドが高尚な僧のように物欲を打ち消してしまうからだ。

そもそも、人が必需品以外の物を購入する時はすべて『衝動買い』であると私は考えている。

例えば、私は一時期ダイソンの掃除機が欲しくなったことがある。絶大な吸引力、スタイリッシュなデザイン。アレを欲しがらない人類など存在しない。さらに我が家の掃除機はポンコツと来ている。もはや買わない余地など存在していないのだ。しかし今も住み着いているのは、ポンコツ掃除機だ。

それはなぜか、答えは「掃除が終わったから」だ。

ダイソンが欲しい時期は掃除前と掃除中、今から使う相棒の頼りなさと掃除中の仕事ぶりから湧き上がる欲。しかし一度掃除が終わってしまえば掃除機も一旦は用なし。あれだけ欲しかったダイソンも、満腹になってから出てきた大好物の様になってしまう。

加えて私は遠出をしない。

遠出先での偶然の出会いがもたらす衝動はなかなか手ごわい。靴や服なんかは「もう二度と会えないかもしれない」と思うとつい手を伸ばしてしまうものだ。

だが私は遠出をしない。そもそも出会わない。

こうして、『良くも悪くも特筆すべきものは何も買っていなかった2023』となってしまったのである。

 

では、なぜ漫画の単行本は買うのかとなってくる。

私の理屈で行けば、別の漫画を読むなりして気を紛らわせればよいはずなのだ。ましてや現代、アプリなどで多くの作品が無料で読めるのだから漫画欲は満たし放題だ。

しかし、これがそうもいかない理由がある。

 

それはなにか、

「漫画は単行本が売れないと終わってしまう」だ。

 

一度ハマった作品、できれば作者のやりたいことをすべてやっていただいてから終わっていただきたい。なんならその作者の才能に惚れている場合もある。今確実に供給されるものがあるならば、ファンはその存続を望むだろう。

 

だが「漫画は単行本が売れないと終わってしまう」のだ!!!

 

それがたとえ冒険の途中だろうが、修行中だろうが、風呂敷広げ中だろうが、

「漫画は単行本が売れないと終わってしまう」のだ!!!

 

しかも連載中の漫画の単行本が売れないといけないのは“今”“この瞬間”である。

こんなの「バスに乗り遅れるな」ではないか!

明らかニッチな漫画は一票が左右してしまう。

無論私の一票で打開できるとは思っていない。しかし一票の集合体が100票であり1000票なのである!だからみんな選挙にはいこうね。

コレを前に私の上記マインドは通用しない。

否、漫画が終わってしまえば欲しい期間を突破できるだろう。連載が終わってしまえば単行本の売れ行きなど…

 

どうでもいいわけないだろ。

 

一度才能に惚れた人には幸せになって欲しいだろ!!すこしでも漫画で生計立てて欲しいだろ!!

もはや単行本を買うと言うのは応援、貢であるのだ。

「我々はお金を渡すので良ければ…へへ…おねがします…。」ということなんだ!

 

と言う訳で私は漫画だけは購入する。

皆も買おう。

 

おわり